今年3月から膵臓ガンを患い、療養していた母が11月11日に亡くなりました。
享年78歳、少し早かったかな。
病床にあっても自分のことを「元気印」といい、
亡くなる2週間前まで歌の会の企画をするなど(周囲大迷惑でしたがw)
どこまでも前向きな人でありました。
私の祖父にあたる彼女の父親も胆管ガンで亡くなり、
その介護をし看取った母は自分もほぼ同じ病気になったため
先々のこともわかりすぎるくらいわかっていただけに
死や病に対する不安も大きかったと思います。
ガンによる痛みで苦しむことを本人も家族も一番恐れていたのですが
最後は亡くなるその日の朝から体のあちこちが少しずつゆっくりと働くことをやめ、
11日未明、呼吸や脈が乱れてからわずか30分であっという間に
まさにろうそくが燃え尽きるように息を引き取りました。
実は10月末に脳梗塞様の発作を起こして危篤となったのですが
そこからDr.も驚く回復力で、手足のマヒも残らず言語もほぼ復活、
看護の私たち姉妹をしかったりナースとユーモアを交えたコミュケーションを
取っていました。
しかしながら衰弱が激しく、ほぼ寝たきりの状態となったので
姉と交代で夜もずっと病院に付き添っていました。
完全看護の病院なので、本来は看護士さんや看護助手の方が
清拭や身の回りのことまで全部やってくれるのですが
母は娘である私たちにとにかくなんでもさせたがっていて、
私も当初は母が自分の父親にしたように、私たち姉妹にさせたいだけだと
思っていたのですが、亡くなる前日にふと思いついて
「お母さんは私が今お母さんでこういうお世話をしておけば
将来役に立つからさせたいんだよね」と尋ねたところ、
その数日間の中で一番しっかりした顔で「そう、そのとおり」
という表情で頷きました。
いろいろあった母娘ですが、最後には少し理解しあえたのかもしれません。
先日の葬儀の際、お願いしなくても母の友人が歌を歌って送ってくれました。
地元でもないところでそんな風に彼女を理解してくれた友人に恵まれ
幸せな人生だったと思います。
まだしばらくはいろいろな整理に追われる日々になりますが
彼女にしかられないようにきちんと始末をつけたいと思っています。